あの日のワンショット「(32)スコットランド エディンバラ」
大学2年の夏、50日間のヨーロッパ一人旅、ロンドンヒースロー空港に降り立ち、ロンドン、ケンブリッジ、バース、湖水地方とイングランドを周り、その後行き先もわからないまま飛び乗ってしまったバスが予定外の地、最果ての島“スカイ島”に私を誘った。「思えば遠くへ来たもんだ」と一人つぶやき、スコットランドの荒涼としたハイランドと呼ばれる地方を巡り、そしてここエディンバラにたどり着いた。
エディンバラはスコットランドの首都で、旧市街と新市街の美しい街並みは世界遺産に登録されている。夏になるとエディンバラ・フェスティバルと呼ばれる芸術祭典が開催され、私がこの地を訪れた時には上の写真にあるようにまさにその最中であった。そして写真にあるように切り立った岩山の上にエディンバラ城がそびえ立ち、その風景は忘れえぬとても美しい街であった。
エディンバラでの宿として学生が夏休みで故郷に帰省して空いているエディンバラ大学の学生寮に宿泊することになった。エディンバラ大学は経済学者のアダム・スミスや科学者のチャールズ・ダーウィン、小説家のコナン・ドイルを輩出した名門大学である。そんな大学構内で宿泊するという、今となってはとても貴重な経験をした。
緯度が高いので、夏は夜遅くなってもずっと明るい。白夜の一歩手前くらい。1日をフルに活用できるので、とても得した気分だった。しかしそれにしても、英国ではおいしい食べ物に出会わなかったな~。英国での食べ物の思い出といったらスカイ島の総菜屋で買ったFish&Tips(白身魚のフライとフライドポテト)だけなのです。英国ではいったい私は何を食べて旅をしていたのだろう?