院長の部屋 85号 年賀状に想う
平成26年が始まりすでに1か月が過ぎようとしています。そろそろ新年気分も消えてエンジンがかかり始めてきた頃でしょうか。それにしても寒いので、まだ行動の季節というよりは、来たる春夏に備えての養生そして充電の季節といえるかもしれません。少々、皮下脂肪もついてしまいそうな時期ですが、冬は自然の摂理に逆らわずにあまり頑張りすぎず、体力と知力を蓄える季節と思って過ごせたらと思っています。受験生の皆さんにとってはラストスパートの時期となりましたが、笑顔で春が迎えられますように、心から応援しています。
さて先日、お年玉付き年賀はがきの当選番号発表がありました。皆さんは何枚当選しましたか?私は244枚中5枚、3等賞のお年玉切手シートが当たりましたが、100枚につき2枚が3等賞なので、ほぼ当選確率通りといえましょう。時にはもう少し上位の賞も当たると嬉しいのですが、なかなか幸運は訪れません。年の初めに運を使ったらもったいないとポジティブに諦めています。そこで、今回は年賀状に想うことを書き綴ってみたいと思います。
年賀状、お世話になった方や恩師、知人、仕事上の関係者などへの年の初めの挨拶、そして近況報告。しばらくお会いしていなくとも年賀状を通して切れそうな関係を少しでもつなぎ続けることができる大切な習慣。私にとって一番長く年賀状をお送りしているのが三谷西保育園年少組の時の担任牧原泰子先生。45年間、年賀状のやりとりをさせていただいています。毎年、牧原先生から達筆な毛筆書きで年賀状をいただき、お元気でいらっしゃることを知ります。私が当院を開業した際に、牧原先生からお祝いを頂きました。保育園年少時の担任の先生から開業祝いを頂くなんて感動、感激、そして大感謝。これも年賀状を通して牧原先生とつながり続けていられたからこそだと思います。小学校の恩師、小田公人先生、花井三二先生、鈴木朝子先生とも40年以上、年賀状のやりとりをさせていただいています。小学生だった頃から今年50歳になるこの年まで、恩師の先生方を近い存在に感じさせてくれるのは年賀状のおかげだと思っています。
学生時代に旅先で出会った多くの友人がいました。その中で現在も3名の方と年賀状をやりとりしています。遠くはなれていても、青春の一時期、同じ景色を見て、同じものを食べた旅先での友。今やそれぞれが様々な人生を歩んでいますが、送られてくる年賀状をみては青春時代のワンショットを回想したりします。
長く続いた年賀状のやり取りが転居などでプツリと途切れることもあります。寂しいことですが、年賀状の切れ目が縁の切れ目になってしまうことがしばしばです。人と人の出会いによって人生、楽しくも苦しくもなります。できることなら良き出会いを大切に、末長く保ち続けたいものです。そんな良き出会いを保ち続けてくれる、とても素敵な手段であり習慣である年賀状。携帯電話やパソコンの普及でメールや電話全盛の昨今になりましたが、日本の良き習慣である年賀状だけはこれからもすたれることなく、永遠に続いてほしいと願っています。そして、できることならほんの一行でもいいから手書きの一文を添えて。