院長の部屋
COLUMN

院長の部屋 48号 南に始まりがあった

記録的な猛暑もようやく終わりを告げ、秋の訪れを感じるようになってきました。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、皆さんはどんな秋を迎えようとしていますか。6月から9月までの暑い季節は皮膚病も増え、皆様には長い待ち時間で大変ご迷惑をおかけしました。また私ども医療スタッフにとりましても、夏の繁忙期は自分の持っている医療技術を出しきり、これからの季節が来夏に備える期間となります。医療知識の見直しや新知見の吸収などに努め、よりよい医療を皆様に提供できるよう精進してまいりたいと思っております。

さて、先日私の母校「豊橋南高校」の応援団の初代団長から南高校応援団OB諸兄宛に手紙が届きました。現在、母校の応援団に団員がいなくなり、この2年間、実質的な活動が停止していることを憂いて、OBが何かできないか、後輩のためにできることはないかという内容の手紙でした。

豊橋南高校は私が在籍した頃は愛知県の学校群制度(昭和48年~63年)の名のもと、豊橋学校群第一群は時習館高校と豊橋南高校が群を組んでいて、高校受験で一群に合格するとどのように行われるのかわかりませんが「クジ」が行われ、受験者の意志に関係なく自動的に学校を決められてしまいました。当然、ほとんどの受験者は時習館高校に行きたいのですが、半分の受験者は豊橋の南の果て、大清水の原野に作られた「豊橋南高校」におくられます。
南高校へ進学することになった多くの生徒は心の中で「ハズレクジ」を引かされたと感じていたと思います。私も当時その思いはかなり強かったことを覚えています。渥美線での通学途中に、伝統に支えられた立派な構えの時習館高校を横目にしながら、南校生は「時習館高校には負けたくない」と多くの生徒が心の中で叫び、そのやり場のないパワーを、それぞれがそれぞれの目標に向かってぶつけていったように思います。
そして7回生の先輩によって南高校に応援団が設立され、私は南高校の10回生そして応援団の4代目団員でした。新設校で過ごした方々がどのように感じているか、その思いに違いはあるかもしれませんが、私自身は伝統が無いことやOBが少ないことに一抹の寂しさを感じていました。
そして時は過ぎ、来年、創立40周年を迎える我が母校では応援団が消滅寸前との知らせ。在校生には応援団がどのような活動をしてきたか解らないのでどうしようもないのですが、応援団を設立した初代団員や黎明期を担ってきた団員にとってはその灯火が消えることは、時代の流れといっても寂しいものがあります。

初代団長からの手紙の最後に、創立25周年の時に作られた「南に始まりがあった」という詩が添えられてありました。新設校で学んだ方々に共通する思いがこめられているかもしれません。青春していたあの頃を想い、「南に始まりがあった」を皆さんにご紹介します。

我が母校の発展を祈って、そして今ある自分が、開拓者そして先駆者たらん進取の精神を、南高校で学ばせていただいたことに感謝をこめて。

平成22年9月29日  院長

南に始まりがあった

南に始まりがあった。
あの時、南には何も無かった。
偏差値も、ライバルも。
管理や束縛や、ましてや自由も。
もちろん、経験や模倣、飾られた歴史、語られた伝統など。
そして驚くことに、学校さえも無かったのではないか。
しかし、南に始まりだけはあった。
始めなければ何も無いのだから、
好むと好まざるとにかかわらず、
私たちは、始めなければならなかったのかも知れない。
そして、・・・
私たちは、始めたよね。
孤高であったり、肩を組んだり。
胸ぐらをつかんだり、熱く語ったり。
怯えたことも、恐れたことも、
みっともないことも多かった。しかし、
南のすべては、私たち自身が私たち自身の手で、
確かに始めたものだ。
その脈動は、厳然として、南の姿に生きている。
私たちの姿に生きている。
遠い日の他人のものではない、私たち自身が始めた南の息吹が、
今日も南を吹き抜ける。

もし今、私たちが開拓者だったら、
それは南で鍛えたものかもしれない。
もし今、私たちが先駆者だったら、
それは南で研ぎ澄まされたのかもしれない。
そして、もし今、
私たちが、始める勇気をなくしていたり、
始めることに疲れていたら、 
一度、南へお帰りなさい。

南は、今でも始まっている。
南は、今でも始まりを応援している。
フレー!フレー!南!

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