院長の部屋
COLUMN

院長の部屋 106号 奄美大島で過ごした2年間 Vol.1

平成10年から2年間、奄美大島にある鹿児島県立大島病院で皮膚科部長として皮膚科診療に従事しました。キラキラと輝いていた奄美大島、そして県立大島病院での思い出を振り返ってみようと思います。

鹿児島県立大島病院での診療は・・・

奄美大島は鹿児島市と沖縄本島ほぼ真ん中に位置し、6万人を超える人口を有する1日何便ものジェット機が発着する島です。島の北端から南端まで自動車で走ると2時間以上かかります。私の赴任した鹿児島県立大島病院は奄美大島のほぼ中央に位置する奄美市(赴任当時は名瀬市)にあります。当時、医師数40名、ベッド数350床、鉄筋7階建の病院で、内科、外科、産婦人科、脳外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、麻酔科、歯科、また常勤の病理医もいて、本土の基幹病院と遜色のない機能を備えていました。現在ではドクターヘリを有し、離島では日本初の本格的な救命救急センターも稼働しています。

皮膚科は常勤医として私が一人で赴任していました。午前中は月曜から金曜まで外来診療、午後は手術、病棟業務、他科入院患者の往診と、400床の基幹病院の皮膚科疾患は一人ですべて受け持つので、忙しい毎日でした。私の能力を超える皮膚病患者さんは鹿児島大学医学部附属病院への紹介となりますが、380キロも離れているため、紹介するかどうかの判断はとても難しかったです。それ故に内科、外科をはじめ他科の医師に相談し、可能な限り島内で治療を完結したかったし、多くの患者もそれを望んでいたようです。私は当院に赴任するまでに、熱傷センターや形成外科で1000例を超える手術に携わってきたので、通常の手術であればほとんどは一人で対応してきましたが、難易度の高い手術になると他科医師に助手に入ってもらい、重症熱傷などは外科医と共同して受け持ち、他科の医師の協力を得て診療にあたることもしばしばありました。

奄美諸島への定期巡回診療

皮膚科、眼科、耳鼻科の3科は、奄美諸島に属する喜界島、徳之島、沖永良部島を年に数回に分けて巡回診療をします。
3科の医師と看護師、薬剤師、事務職員の総勢10名のチームを組んで各回1~2泊で診療に出るのです。島の集会所などに即席の診療スペースを作って診療が始まります。皮膚科の私は顕微鏡とスーツケースに目一杯詰め込んだ薬剤を持参して診療を行い、時には簡単な切除縫合術も行ったものです。眼・耳鼻・皮膚科の専門医が常駐しない島々にとって我々の巡回診療が少しでもお役に立てていたのかなー? とあの頃を懐かしく思い出します。

奄美大島での日々の生活は・・・

6万人を越す人口を有する島なので、インフラは整っていました。規模は小さかったですがダイエー(現在はイオンプラザ)やスーパーも数軒あったので、一般的な物資はほとんど手に入りました。小洒落たレストランもバーありましたし、ケーキ屋もあり不便を感じたことはありませんでした。現在の奄美市にはTSUTAYA、GEO,ヤマダ電機、エディオン、西松屋、モスバーガー、ミスタードーナツ、ジョイフル、ミドリ薬品などもそろい、地方都市としての機能は十二分に整えられているようです。奄美文化センターには1438人を収容するホールがあり、島唄の大会が催され、ある時は劇団四季の巡回公演がやって来るなど、様々な文化行事に触れることもできました。島という閉鎖空間に住んでいる心理的な閉塞感がなかったとは言えませんが、2年間の赴任期間はあっという間に過ぎてゆきました。
日々の生活において、本土との相違を強く感じるのは台風の時です。なんといっても太平洋に浮かぶ島を直撃する台風の威力はすごかったです。本土在住の頃に経験した台風と比べ、その勢力の強さを自らの五感で感じました。そしてしばし空路は絶たれ、船便は空路以上に長期にわたって運休が続くのです。船便の運休が続くと本土からの物資が届かず、生活に支障がでることを肌で感じました。ある時は1週間近く船便で運ばれる物資の流通が絶たれ、牛乳や野菜などの品薄状態を経験したこともありました。

Vol.2に続く。

令和元年7月5日 院長

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