院長の部屋
COLUMN

院長の部屋 101号

皆さん、こんにちは。院長の大竹です。私の近況や思いを書き綴るエッセー「院長の部屋」は100号を迎えたところで、一旦断筆させていだきました。そして約3年半のブランクを経て、このたび心機一転、内容も以前とやや趣向を変えて不定期ながらも再びエッセーを発信することにいたしました。どうぞ、時折このページにもお立ち寄りください。さて、101号は現在の私の診療を精神的に支えてくれているもの・・・若き日の経験を振り返ってみたいと思います。

”日々の診療を支えるもの”

私の青春時代・・・バックパッカーだった頃。周った国 42か国。2001年に故郷に戻り、三河湾を望む地、蒲郡に皮膚科クリニックを開院しました。診療、院内整備、対外交渉、多くの事務仕事、学会・研究会への参加、医師会活動と目まぐるしい日常に追われ、気がつけば18年の歳月が過ぎていました。

そんな何気ない日々の中で思い出すのは1980年代後半、私が20代の頃、沢木耕太郎の名著、バックパッカーのバイブル「深夜特急」に憧れて海外を放浪していた頃の自分の姿。出会った多くの人々、世界各地のB級グルメ、命がけのエピソード・・・ついついあの頃を懐かしく思い出します。

アジアでは1泊200円~1000円の宿に寝泊まりし、時には空港やローカル駅で夜を明かし、アフリカではインパラやヌーの肉を食べ、賄賂を要求され、バックパックを盗まれ、中国では裏取引のチェンジマネーでだまされ、エアチケットのオーバーブッキングでドキドキハラハラ、イスラエルからスエズ運河を渡って陸路で熱風の砂漠地帯をエジプトへ移動、1週間かけてシベリア鉄道で大陸横断、行き先のわからないバスに乗ってしまいスコットランドの果てに辿り着き、ユーラシア大陸最西端・ポルトガルのロカ岬から大西洋を望み・・・ワイルドな旅を重ねてきたあの頃。今の自分にはできそうもない旅ですが、かつての旅先での経験が自らの血なり肉となり現在の仕事の中で役立っていることを信じて、過去の自分を肯定しています。あの頃があるから今があるのだと。

1980年代当時、多くの学生が海外を放浪していました。そんな仲間たちも今では50代から60代前半の年齢になっていると思いますが、かつて“深夜特急”に憧れて、あるいは“地球の歩き方”を携えて旅立ったあの頃を思い出しては、全国各地で自分の居場所を作って活躍していることでしょう。旅で出会った人の中には今でも交流の続く人たちが何人もいます。

タイの国際空港で出会ったCさん。タイ、ラオス、ミャンマー国境地帯のゴールデントライアングルを象の背中に揺られ、小さなボートで川を下り、山中を歩き、約1週間、旅を共にしました。旅から帰ってからもCさんを兄貴分と慕い、緩やかな絆を保っています。そして現在Cさんは東京大学医学部教授としてとある専門分野の国内第一人者としてご活躍されています。数年前に東京上野のガード下でかつての思い出話に花を咲かせ旧交を温める機会がありましたが、本当に旅に感謝。ご縁に感謝です。

海岸通り皮ふ科開院から約18年、徐々にではありますが皆さんから信頼されるクリニックに育ってまいりました。こうして当院の歩んできた道を振り返ってみると、私が青春時代に海外で体験してきた多くの経験と出会ってきた人たちとのコミュニケーションが今の私を支え、それが日々の診療を支えているように思うのです。過去を振り返ってばかりいてはいけないと思いながら、それでも過去を振り返り、こうして活字として思いを書き残すことで一歩前進できるような気がします。

平成31年1月28日 院長

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