白斑(はくはん)
白斑とは
白斑は俗にいう「白なまず」で自分のからだの免疫が自分の色素細胞を誤って攻撃することによって発症すると考えられています。
部分的に見られる“限局型”、皮膚の神経分布に沿って見られる“分節型”、からだのあちらこちらに多発性にみられて徐々に進行する“汎発型”の3つのタイプがあります。その病型の違いから症状の経過や治療の反応に違いが見られます。
当院における治療
白斑に対する一般的な治療はステロイド薬外用やフロジン液外用と紫外線療法(エキシマライト、ナローバンドUVB)です。最近では活性型ビタミンD3製剤の外用も効果を期待されています。まず外用治療で経過を見て効果が期待できないときに光線治療を検討します。
光線治療について
当院で扱う光線治療はナローバンドUVBまたはエキシマライトという光線装置を用いて行っています。塗り薬治療と比べてかなり治療効果が期待できるようになってきました。それでも今のところのデータでは有効率50%にとどまっています。つまり半分くらいの方には効果が期待できますが、半分の方には効果が見られないということです。
治療効果がみられる患者さんでも白斑の7~8割に色素が戻る程度の効果で完全に治癒する方は少数にとどまっています。
光線治療を受けると、白斑と健常皮膚の境目が黒くなったり、毛穴に一致して色素再生が見られるために、皮膚の色が白黒まだらになり、かえって見た目の印象が悪くなることもあります。しかし、治療が進むと白斑の面積は小さくなり、これらのまだらな皮膚色も改善してきます。
光線治療は1週間に1回程度の通院治療をお勧めしますが、通院できない方は通院できる範囲で治療を続けていただきます。
治療効果は20回通院したところで判定し、有効な場合はしばらく治療を継続しますが、1年くらい治療が続いたら、いったん3ヶ月くらい休憩して、再度治療を行うのがよいと言われています。